audio-technica ATH-E70 レビュー
2020-01-01

明けましておめでとうございます。数年前から気になっていたモニターイヤホン、ATH-E70をついに購入しましたので、レビューしていきたいと思います。
はじめに
このレビューは購入して一日ほど聴いた段階での感想です。後から書き足したり修正を加える可能性があります。予めご了承ください。
開封の儀
開封は適当です。あくまでもメインは音であることを忘れてはいけない。とはいえポーチとCOMPLYのイヤピ一組付属してるのは地味に嬉しかった。コンプライのイヤーピースばり高いですからね。手が出ません笑。
ぱかっ。いざご対面。
なんだか変わった入れ方してるのは多分耳かけチューブのせいでしょう。
付属品一覧

- 持ち運び用のポーチ
- オーテクのイヤーピース(各サイズ一組ずつ)
- COMPLYの低反発イヤーピース(一組)
- ピアノとかに挿すぶっといプラグに変換するプラグ(僕は使わない)
- 説明書・保証書など
気になる人もいるかと思うので、ポーチの中身も載せておきます。こんな感じ。可もなく不可もなくって感じです。ちょっとしまうのめんどくさいかな?と思います。巻き付けて収納するタイプのオーテクのイヤホンケース使った方がいいかもしれない。まあ所詮付属品だし・・・。

音質について
僕は音質第一主義の人間なので、最初は音質についてレビューしてきます。あくまでエージングが進んでいない初期段階での感想ということだけ断っておきます。
第一印象はイマイチ…?
きっとかなりイイ音を奏でてくれるのだろうとワクワクしつつ、初めに試聴したときと同じ構成で聴いてみた。
試聴したときと同じ構成ではあるものの、正直「あれ?違う、これじゃない…」と思いました。どんな音かというと、聴き疲れする硬くて圧がある音。考えられる原因はエージング不足やケーブルの材質、あとはプレイヤーとの相性くらい。エージングはまだ買ったばかりでどうしようもないので、試しに銀メッキOFCのミニミニを純銀のに取り替えてみました。
純銀ミニミニ、これだっ!!
そう、これこれ!これが僕が欲しかった音!
ふと思い立ってやったケーブル交換がまさかの大正解で、銀メッキOFCのときの強すぎる圧がなくなって軽快に鳴ってくれるようになりました。低音も程よく聞こえるし良い感じです。多分高域強めると良い感じになるイヤホン。オーグラインとも相性よいかもしれません。今度試してみよう。
低・中・高音域すべてをこなす万能機
モニターイヤホンはそもそもステージでのモニタリングや音楽のミキシングなど音楽関係の仕事をしている人に向けたイヤホンであるため、低音域だけが強かったり、逆に中高音域に偏ってしまったりしてはいけないのです。できるだけ音源に忠実なサウンドを作る必要があります。ですから、このATH-E70もまた低中高すべての音域を綺麗にバランスよく奏でるように設計されています。故に万能。悪く言うなら音に性格がない。そんなイヤホンです。
まるでその場にいる臨場感
一般にイヤホンは音場が狭く、臨場感ではヘッドホンに軍配が上がると思いますが、こいつは違います。 音質のみならず空気感の表現も秀でていて、自分が楽曲が作る世界の一部となっている感覚にまでなります。もうね、すごい(語彙)。
ATH-E70は遊び甲斐があるイヤホン
ATH-E70はやはりモニターイヤホン(音を正確に出すイヤホン)なだけあってケーブルの材質による音質変化が顕著のようです。僕のように通常の音楽鑑賞の用途に使う場合は、リケーブルや再生機器などで音質調整した方がいいかもしれません。そのままだと結構つまらない音に聴こえてしまうかも。でもカスタマイズしさえすればコイツは化けます。そんなポテンシャルを秘めた遊び甲斐のあるイヤホンだと感じました。フラットな音質なため、味付けしやすく音質変化は自由自在!
取り回しについて
次に、イヤホンの取り回しについてレビューしていきます。装着感や遮音性、音漏れ防止性能、そして付属ケーブルについてレビューします。
カナル型で装着感・遮音性などは良好
ATH-E70はカナル型イヤホンです。耳の奥までスッポリはまるので遮音性も良く、耳掛け式なので耳からポロっと落ちることもなく非常に安定しています。
音漏れ防止はなかなか
これについてはハッキリとは言えませんが、少なくとも僕が家でアンプに繋いで聴いているときの少し大きめの音量でも音漏れはしていないようでした。母に協力してもらって確認しただけですが、多分音漏れはしにくいほうだと思います。5年くらい使用しているJVCのウッドホン、HA-FX850は割と音漏れしていて公共の場で使いにくかったのですが、これなら気にせず使えそうです。
付属のケーブルはしなやかだが少し長いか
付属していたケーブルは3.5mm 3極ステレオミニプラグ(L字)のアンバランスケーブル。耳掛け用に先端付近には形状記憶しやすいプラスチックのチューブみたいなのがついてます。自分の耳にあわせて曲げて使います。凄くしなやかなケーブルで、コードは比較的絡まりにくく取り回しやすい印象。ただ、ケーブル長が1.6mとイヤホン用としては少し長め。家で聴くときは丁度良いかもしれませんが、外で持ち歩くときは長すぎて垂れるので何かしらケーブルを巻き取るものをもっておいた方がいいかもです。
デザインについて
オーディオで一番大切なのは、音。でもやっぱりカッコよさも捨てがたい。個人的にATH-E70はデザイン面でも優れていると思います。
中の基板が見えるスケルトンボディ

ATH-E70はスケルトンボディで、なんと中の基板の一部が見えます。つまり半田付けされている箇所が見えるんです。ガジェット好きにはたまらないカッコいいデザインだと思います。僕的にはこれだけでも十分な価値があります。
カスタマイズ性について(ケーブルを自作したい方向け)
ATH-E70のコネクタにはA2DCという、MMCXとは異なる規格が採用されており、発売初期の段階では自作用A2DCコネクタが出回っていないようでした。しかし、現在ではNobunaga Labsから自作用のコネクタが入手できるようになっています。僕はeイヤホンさんで1100円で購入しました。自作ケーブルやリケーブルでも十分遊べるようになっているので、その点での心配はいらないと思います!しばらくそのまま使って落ち着いたら純銀線とかでケーブル自作してみようかな?
[2月17日追記]ケーブル自作をしてみました
ATH-E70で採用されているA2DCコネクタを使って自作のバランスケーブルを作りました。正常に動作したのでカスタマイズ性にも問題はないでしょう。ただ、A2DCコネクタはNobunaga Labsさんから販売されているもの以外は確認できていませんのでその点は注意が必要です。記事はコチラ→オヤイデ精密導体を使ってA2DCバランスケーブルを自作してみた
イヤーピースについて
付属していたCOMPLYの低反発イヤーピースを使ってみました。が、音の通る道がイヤーピースの潰れで狭くなったせいか籠った感じに聞こえてしまうようになりました。ただ遮音性はかなり向上し、目の前で手をたたいても何も聞こえないレベルまでになりました。

籠った音は好みではないので結局元に戻しましたけどね(笑)。僕的には純正シリコンイヤピのままでいいと思います。
総評:素晴らしいの一言
結果的にベタ褒めするレビューになってしまいましたが、いやほん当に素晴らしいのです。イヤホンだけに。※心の綺麗な人にしか響かない高度な掛詞
このATH-E70、実は発売されたのは2016年4月。僕がまだ高校1,2年生の頃です。家電量販店でたまたま見つけて試聴したとき、凄く感動したのを今でも覚えています。そのとき試聴していなかったらこのイヤホンを今買おうとも思わなかったでしょう。発売後3年以上経過していますが、一向に値下がりする兆しはなく、今でもその価格は発売当初の5万円をキープしています。それほど良いイヤホン、ということなのでしょう。ATH-E70、おすすめです。ぜひ皆さんも店頭で試聴してみてください。
改めまして、明けましておめでとうございます。今後も精力的に活動してまいりますので、よろしくお願いいたします。SNS等にシェアしていただけると大変励みになります。ではでは!